俺ガス
俺の名は
“ガス”
だから俺の名でいつも噛み合わない会話をしている
例えばおでかけの際、玄関先から夫が『(お風呂の)
ガス大丈夫?』というと、妻がベランダにいた俺を部屋に入れながら『あ~、
ガス、忘れるとこだった~』と、噛み合わないまま出かけていくとか・・・
そんな我が家の昨日の話
昨日は、飼い主バキの夫おにゃじが午前中ゆっくり出来る日だった
当然、うるさい妻から逃れるためか、
『お昼ちょっと前まで走ってくる』
と言い残し、ロング走に行ってしまった
そしてバキは、そろそろお昼の支度を始めた頃・・・
おにゃじ帰宅!
帰宅早々、ドアを開けながら
『O※△◇♯を見た~♪』
と、嬉しそうに何かを見たというような事を言いながら入ってきた
バキが、
『おかえり~、
何を見たって? 』
と聞き返すと、ちょっと強調気味に
『 マ・ム・シ ! 』
と・・・バキはすかさず
『え゛~、マムシ~!珍しいね~』
と言うと、おにゃじも
『下高井戸のOOのお店で見たんだけど、
案外、この辺よくいるんだよね~』
と・・・再びバキ驚きながらも
『え~、マムシよくいるの~?
でもよくマムシってわかったね~、匂いした?』
と聞くと、おにゃじ少々怪訝そうにしながらも
『いや別に・・・すぐそばで見たわけじゃないし・・・』
と、何かが噛み合わない?
またバキが
『でも普通、すぐマムシってわからないでしょ~、
私なんか匂いで判別してたし・・・』
と聞くと、おにゃじ話が噛み合わないまま
『に、匂い?・・・
そばにいたスタッフみたいな人が、
これ配ってたから、もらってきた』
と、ステッカーとポケットティッシュ、冊子を差し出した

そう、毒蝮三太夫氏のことだった
それを見てバキはようやく蛇ではなく、人間の話だったことに気づいたが、我が家ではよくある日常の“噛み合わない”会話なので、何事もなく・・・