俺ガス
プロの試合が3時から入っている金曜日なのに、まさかまさかの東都リーグあり!
初めてというものは、何でも楽しみと共に不安もある
5月4日、おにゃじは初のマラソンにチャレンジすることとなった
着替えやらの荷物はどうするのか?
もし途中でアクシデントがあったら・・・
悪妻バキに、一緒に来て欲しいと頼むも
『は~?東都に決まってんじゃん!』
と、鼻にも引っ掛けられず、おにゃじ撃沈。。。
当日だと一人ではあれやこれやと忙しくなりそうなので、前日に少しでも準備を怠らないよう、遠~くの地までせっせとゼッケンを受け取りに行ったおにゃじ・・・
= おにゃじ初出走までの軌跡 =
記録係り・俺ガス
体重が80K目前(自己最高78.4K) 「これはまずい!」と一念発起
1月13日 ランニングシューズを購入
14日 10分×2回走る 苦しい
18日 神田川沿い遊歩道にて、ゆっくりゆっくり、歩く人に抜かされながらも5Kを走る(40分位)
24日 10Kを走る(1時間20分位) その後4日連続10K走る
この頃、俺達(ガス&グレ)の餌を持って、ジョギングコースのネコに横流ししていたことが発覚
体重は77.5Kに
31日 1.5K走った所で膝と足首がおかしい・・・この日はここまで
2月3日 左膝と右足首の激痛に耐え切れず、整形外科の門を叩く
休養・歩くのも控えるようにと申し渡される
12日 まだ違和感あるも、恐る恐る走ってみる(5K)
徐々に回復10Kを走るようになる
しかし故障が怖いので2日連続のジョギングは控える
体重は75Kに・・・おにゃじの体からグレが一匹いなくなった重さ
この頃、誰にも内緒で5月4日の春日部マラソンに申し込む
(制限時間3時間弱・出走費も3,000円と他に比べ安いので)
26日 悪妻バキが初めておにゃじの走りを見る
「何、そのがに股走り!」
「そんなんで人前で走ってたの?恥さらして~」
とボロクソに酷評、自分は走りもしないくせに、イスに座りながらランニングフォームを指導
しかし一理ありの所を素直に認め指示に従う
この頃また膝が違和感あり、大事に至る前にしっかり休養
3月3日 初めての15K(1時間50分位)
バキに指摘された点を意識し足の痛みが軽減された
この頃、環八横断中に車に轢かれそうになる
今さらながら車の怖さ・路上を走る危険性を実感、車だけでなく自転車・歩行者にも迷惑かけないように心掛ける
体重は74Kに
21日 15Kを1時間30分で走れるようになった
25日 初めてハーフの距離を走ってみた(2時間25分位)
さすがに5日間ほど筋肉痛で休養
体重は72Kに
この頃、大会に申し込んでいたことをバキに報告
「ハァ~?相談無しに・・・」と呆れられる
体重は71Kに・・・俺とグレがいなくなった位減ったようだ
4月8日 多摩川沿いのランニングコースに初遠征
小田急登戸駅から南下し18Kを走る
15日 再び多摩川へ
今度は和泉多摩川駅近辺から北上し20Kを走る
帰宅後、悪妻バキに「一瞬、自分は風になった♪」と報告も無視されていた
体重は70Kに
19日 久々に神田川沿い10Kを思いっきり走ってみるおにゃじ(56分位に)
この時、三輪車に乗った幼女が猛スピードでおにゃじを追い抜いていった
しかし、先でおにゃじが来るのを待っていて、おにゃじが通り過ぎると、再びスピードを上げた三輪車でおにゃじを抜き去っていく・・・前後を行ったり来たりの走行妨害がしばらく続いていた
まさか、この年になって三輪車に絡まれるとは、おにゃじも思っていなかっただろうに・・・
22日 多摩川遠征 22.5Kを2時間30分で この日以降は長距離練習は控える
体重が69K台に落ちてきた・・・一応60台突入という事で、悪妻バキに報告すると、東都スポーツ片手に
『そうね~、数字的には砂川くん(駒大)ってとこかな~・・・でも、見かけは全く違うけどね』
と・・・駒大の走り込んで作ったような筋肉が好みのバキは、必ず駒大選手を基準に話す
3日前からは炭水化物中心の食生活に突入
なぜか関係ないバキも同じように食べてた・・・走らないんだから、体にただただ蓄積されていくだけなのに。。。
そして5月4日当日を迎える
俺は心配で付いて行った
東武野田線南桜井駅を降りると、雨足が強くなってきた
シューズだけは濡らさないように、会場までの送迎バスを待つ
会場もぬかるんでいて、着替えをするための体育館も足の踏み場も無く、仕方なく猫の額ほどのスペースで身支度をし、トイレに行ってスタートライン(と言っても見えないほどの後方)にたどり着いたのは、スタートの15分前
スタートラインは一番後ろのFブロック
A~Fまであって申込時の自己予想タイムで速い人が前に(おにゃじは2時間20分で申し込んだ)
周りの方々と比べて、自分の足の細さと白さに恥ずかしくなる
・・・と、嘆くおにゃじであった
10時7分、スタートの合図、そして花火が打ちあがる
スタート!
・・・といっても、おにゃじが実際にスタートラインを踏んだのは約3分後であった
最初は、1キロ6分ほどのペースで想定していたらしいが、大集団の中、前の人にぶつかりそうになるのを避けるために、人ごみの間隙を突いて走っていたら、思ったより速いペースに
しかしジグザグに走る事になってしまったため、距離のロスが大きくなってしまった事と、後の人たちに迷惑をかけていたのでは・・・と、後で俺(ガス)から注意した
このコースはスタートから2,3Kの所に踏切があって、タイミング悪く引っ掛かると20秒ほど足止めを食うらしい
おにゃじは足止めは免れたが、ここで引っ掛かっていた大集団と遭遇し、さらに大混雑に
スタート時には止んでいた雨が降ってきた
ふと気がつくと、近くに赤いジャケットの人が腰を落として前傾姿勢で走っていた
大会役員の人が何か緊急事態で走ってるの?
と思ったら
“ルパン三世”だった(いわゆる、コスプレランナー)
服装だけでなく、動き・振る舞いもルパンを意識してか、完璧になりきっていた
帰宅後、その事をバキに伝えると
「どうして、写真撮ってこないの~」と残念がっていた
踏み切り越えると、しばらくは田舎の住宅街を走る
地元の人は向の家に行くのも6000人のランナーをやり過ごさなければならない
彼等の協力も忘れてはいけない
初めての給水所
担当の学生さんたちが、明るく元気に頑張っていた
しかし紙コップが大分水分を吸ったのか、軟らかい
おにゃじが握ると、ふにゃっとして半分くらいがこぼれてしまう
給水所付近は紙コップがゴミ箱にも収まらず散乱
その数に、前を走っている人がいかに多いかを思い知らされる
6K表示の所で約37分だった
これ以降は、1キロ5分台を刻んでいく
このペースでは、10Kまでしか走った事がないおにゃじが心配である
しかし、心配していた膝の調子も良さそうなので、行ける所まで行ってみる事にしたそうだ
9~16K位は江戸川の土手を走る
おにゃじが、“この人!”と思ったいわゆるペースメーカーを見つけ付いていくも・・・
完全に置いてかれる
給水も2回目、3回目となると、おにゃじもコツがわかって来た様だ
残り10Kという表示でスタートから1時間11分ほど
土手の途中でロッテの荻野選手の背番号4のユニを着た方も走っていた
土手を降りるとラスト5K
ここでスタートから1時間33分
もしかしたらの2時間切りも・・・
力が入って次の1Kは5分4秒とこの日のファステストラップ
がんばれおにゃじー!
残り4K、3K、2K、1K
そしてスタート地点の会場へ
土のグラウンドが泥んこ状態に、前の60歳以上と思われる方に追いつこうと、頑張るも老獪な健脚には及ばず
そしてフィニッシュ
ハーフ参加者は6006名 部門は1537名であった
ゴールし汗だくのウェアから着替えて再び会場へ
そして帰りのバスへ
その時ルパン三世が、ルパン走りのまま会場に入っていく姿が見えた
真っ赤な郵便ポストさんも見かけた
そして参加賞
帰宅後、こんなにがんばったおにゃじに、悪妻バキは
『くつ泥だらけじゃん、自分ですぐ洗ってよー』
と・・・
おにゃじもおにゃじで
『うん、すぐ洗う』
って・・・
そんなおにゃじの汗臭い靴下に、グレが嬉しいそうにスリスリ体をこすり付けて、おにゃじを癒していた。