2006年9月30日 山形でファーム選手権が行われた
阪神相手に0対6の敗北
しかし、ひとりマウンドで舞っていた男がいた

末永仁志投手
この日、表彰された選手は阪神の選手ばかりだったが、唯一ロッテでは彼が優秀選手賞をもらった
確かに負けはしたが、末永投手の伸び伸びとした投球は、今でも脳裏に残っている
まるで恐いもの知らず・・・そんな熱い投球だった
しかし上からの指令で、どんどん軟投派に変更されていく
彼だけではなく、真っ直ぐを磨くことなど排除され練習の量も規制され、12球団1の投手数を抱える中で左投手優先マウンド・・・右投手たちのチャンスはどんどん減っていく。
走り込みが足りないのでは?という声を聞くも、制約された練習の中では自分の意志が強く働かない限り流される。
寮といっても大学の寮と比べると全く環境が違う
誰もプライベートは注意なんてしてくれない。
よく言えばやさしい大人たち・・・しかし、その反面ずるずる行ってしまっても見てみぬふり
育成制度ができ、2007年入団
育成とは言いながらも、ストレートの伸び・テンポの良さは支配下登録選手よりもよく見えた
2008 3・23 鎌ヶ谷 好投
小林憲幸投手
2009年、時折出番ではない日に見かけたが、“危機感”を感じさせてくれなかった・・・期待していただけに、それが心残りに。
こんにちは わたしグレ
ドラフトで新しいプロ野球選手が誕生する時期
しかし、プロを去る時期でもあります
まだプロで生きたい・・・そんな思いで最後のチャンスにかけるトライアウト
今日は11人の参加投手の中、残るは2人となった後半トライアウト
その2人は、元ロッテの末永投手と今シーズンまでロッテに在籍していた小林憲投手
マウンドには小林憲投手が上がります
打者は呉本選手
1-1後、初球119Kのボール・2球目142Kでるもボール
今シーズンの逃げていた投球が思い出されます
3球目142K空振り・4球目143Kをファール

2-3のカウントから140Kで空振り三振をとります
このとき、スタンドから拍手が起こりました
打者は斉藤選手
1-1後、ファール・

そして今度は129Kで空振り三振を
この日一番の拍手が沸きました
ミットに入るその球は、“なぜここにいるの?”と問いかけたくなる力強さでした。
打者は古木選手
1-1後、144Kで空振り、

しかしインコースを攻めた球が当たり死球
打つしかないトライアウト・・・打つ意識から避けきれない感じでした。
打者は金子選手
1-1後、ボール球

そして金子選手が強く叩いた打球はピッチャー強襲
最後の打者 西谷選手
1-1後、132K・146K・141K・・・すべてボール球に

良いところも、なかなか手を出してくれず


これで小林憲投手のトライアウトは終了しました
次にマウンドに上がったのは、元ロッテの末永投手
打者は呉本選手
1-1後、144Kファール・144Kボール・142Kを叩かれるも

サードゴロに抑えます
打者は斉藤選手
1-1後、142K見逃し・145Kボール・141K叩かれるも


ライトフライに
打者は古木選手
1-1後、初球叩かれ


セカンドゴロ・・・と思ったのは私だけ?
ライトにゴロで抜けましたが、打ち取ってると思われます。
打者は金子選手
1-1後、119K見逃し

140K空振り三振
緩急をつけたのニャン!
打者は最後の西谷選手
1-1後、140Kファール


そして141Kを綺麗にセンターに運ばれました
すべてが終了しました

マウンドから降りてくる末永投手はどんな思いでいたのでしょう
ロッテファンと言うことではなく、この日参加した投手の中で最もよく見えたのは小林憲投手。
もし、小林憲投手が死球をださず、三振をとったならどこか指名したと思います。
2個目の三振を取った時、一般席ではなく関係者席から拍手が起こってましたし、熱心な視線をも集めていたようです。
他チームの野手ですが、もしもう少しお若かったら楽天の西谷選手がお声を掛けられていたかもしれません。
わたしは大学野球が好きです。
以前、大学野球を知らなかった頃は、この選手もあの選手もって気持ちでトライアウトを見ておりました。
しかし今はこの同じ神宮球場で、プロに憧れながらもプロ届けを出さずにいた素材のある投手・野手を見ました。
なぜここまで来て四球を出してしまうのか?腹立たしささえ覚えました。プロを諦めた子たちのためにも、一度はプロに在籍した誇りを大切に、何に対しても四球を出すような道ではなく、打たれても良いので向かっていく気持ちでがんばって欲しいと思いました。
一度はプロ野球選手だったということ
忘れないでください