誰だ~! カブローの足を傷つけたやつは!?
俺ガス(サバトラの老猫)
俺は何かを攻撃したり、危害を加えたりすることが嫌いだ
ただ1度だけ・・・
俺はにゃん生でたった一度だけ、虫に危害を加えたことがある
俺が座っていた時、ほんの1ミリか2ミリ程度の小さな〝点”が俺に向かって迫ってきたことがあった
俺は一歩一歩バックしたのだが、俺のスピード以上にその〝点”の動きが速く、バックした足を下ろした瞬間、俺の肉球の下にちょうど〝点”が来て、いわゆる『踏ん付けた』状態となったのだ
飼い主がカブトムシを保護し、いつしか我が家の家族となっていた
最初は、1日2日で放す予定だったので、ペットボトルでカブトムシのお部屋を作った
わずかな期間も、ペットボトルではあまりにかわいそうとなり、小さな籠に移し替えた
しかし、一度飼われたカブトムシは、その後自然に返しても餌を採れないとかで、結局飼うこととなった
カブローと名付けられ、
俺とも仲良しに・・・
8月初旬に我が家に来たカブローも、9月に入っても元気だったため、飼い主がもっと広いお部屋がいいのではと、大きな籠を用意した
しかし、その大きな籠は
カブローに災いをもたらしたのだ!
何食わぬ顔をし、カブローの籠のそばで寝そべるのは、暴れん坊ビーコン俺は遠くからその姿に不安を感じるも、ことが起こらなければ何もしてあげられない
いや、起こっても何もしてあげられないかもしれない
ただ見守ることしかできない俺
いつしかカブローの籠を探り始めるビーコン
偶然そこに寄り掛かかると、それが籠だったと言わんばかりのおとぼけ行動をとり始めたビーコン籠の中でガサゴソとカブローが活動している
俺にも聞こえる音だ
当然籠にべったりくっついているビーコンにもしっかり聞こえているはず!
籠を覗くも、辺りをキョロキョロ怪しい動きを見せながら、
再びビーコンは籠を覗き見る
しかし、ビーコンにはその場から動いたりする気配がなく、ただ覗いているだけ・・・と思っていたのは、油断だらけの飼い主だった
飼い主が目を離したことをいいことに、何やら怪しい動きをし始めたビーコン
カブローのガサゴソの音が激しく・・・
『コラー、ビーコ~ン!』と、飼い主の声
一瞬ダッシュでその場を離れるも・・・
再び籠の周りをウロウロする暴れん坊ビーコン俺は嫌な予感がした
飼い主に
『カブロー大丈夫?』と、ネコナデ声で訴えると
『ガス、カブロー見たいのね♪』
と、何を勘違いしたのやら・・・
それでもかまわない、カブローが心配だから。
飼い主が霧吹きで湿らせたハンドタオルの上にカブローを置いた
『ん?なんかおかしくない?』と飼い主・・・
カブローの足の2か所が短くなっていた籠の網目にしがみついたとき、誰か・・・
いやあいつにやられたに違いない!俺は見ていることしかできなかった
カブローを助けられなかった
それでもカブローは必死に生きている
カブトムシの寿命を考えると、そう長くはないはずだ
ごめんね、カブロー俺は知っている
カブローの足を食べた(?)のは、
ビーコン、おまえしかいない!
しかし、証拠はない
ビーコンは、何事もなかったかのように、腹が立つくらい
ふてぶてしい寝顔を見せていた