俺ガス
今日の記事は野球ではない
あるニュースを知って、どうしても早く出さなければと思い・・・
先日の話である
登場人物(にゃん物)・・・バキ(俺の飼い主)
おにゃじ(飼い主バキの夫)
グレ(俺の姉・キジトラのネコ)
俺ガス(サバトラの雄ネコ)
俺の好きな美しい女医の先生♪
朝10時頃、バキがどこかに電話をかけていた
そして押入れからバックを出す
何となく見覚えがあるバックだが、・・・覚えていない、猫だから。
ん?今側にいたグレがシッポ内側に丸めてイソイソ逃げて行ったが、バキがそんなグレを追いかけて・・・
そしてバキの声がした
『おにゃじー!またしちゃった~
床拭いといて~、グレお風呂で洗うから~』
いったい何があったのか?
おにゃじがバックを広げ、俺を抱き上げたのだが、それを聞き俺を再び下ろし、バスタオル片手に隣りの部屋へ向かった
お風呂からグレの悲鳴が聞こえる
『にゃ~、にゃ~(助けて~)』
しかし、恥ずかしいが俺はその悲鳴で怖くなり、じっと寝床に入って息を潜めていたが・・・
おにゃじがおもむろに俺を抱き上げたかと思ったら、一瞬にして真っ暗に!
鳴く暇もなかった
揺れる・・・変な音も聞こえる
この感覚、覚えがある・・・しかし、思い出せない、猫だから。
どれくらいたったのだろう?
急に揺れも止まり静かになった
そして頭上から“ジー”という音と共に
光が差し込んできた
頭を上げると、隣にバックがあり、
隙間から隣りに置かれたバックを覗いてみた
瞳が見えた
あっ、その“かわいブス”な瞳
グレではないか!
一緒だったんだ~
何となく懐かしさを感じる空間で、心が落ちつてきた
するとどこからともなく、
『どうぞ~♪』
と、優しい穏やかな声がした
そう、ここはお世話になってる俺達の病院である
清楚な女医の先生がやってる犬猫病院♪
俺はバックから出され、台に乗せられ
まずは体重を量るのだが、
5K行ってにゃい♪(4.84K)
先生が
『前回から変わってないです。頑張ってますね~』
と褒められた。
まあ、自己管理ってやつ~♪
この日は陽気がよく、診察室の小窓が開いていた
道を隔てて人が見える。そしていろんな音も聞こえる
当然気になって仕方がない!
先生の白いやさしい手が、そっと俺のお腹に当てられ、心臓音をチェック
いつもは先生の手が気になるのだが、
このときばかりは後方に見える世間の動きが気になって気になって・・・
やさしく顔を抱えられ、
目やら口やらチェックされるのだが、先生の手が離れると
やっぱり世間の様子が・・・
なんか背中がチクッ!としているが、俺はそれどころではない
俺の知らない世間が気になる!
そんな俺を見て、バキが
『注射してんのに・・・鈍感な猫~』
と・・・先生すかさず
『かなり気になってるのね、外が・・・』
とフォローしてくれた。
そう、俺は気になるのだ、世間の慌しさが!
俺は診察台から、気になって仕方なかった窓際へと移された
病院なのに癒されるこの空間の、窓一つ隔てて向こうは雑然とした慌しさと、欲望が渦巻いているように俺には思えた。
診察台にはグレが乗せられた
体重は4K・・・グレも前回と同じである
レディーの体重を写真に撮った無礼な飼い主にムッとしてか、
険しい顔でカメラの向こうのバキを睨むグレ(?)
後で写真を見せられ知ったのだが、
グレは目を開かれるも文句言わず、
口のチェックも大人しく、しかし俺と違って顔が小さい分口も広げにくく、
思いっきり広げられた瞬間『ハー!』と先生を威嚇したそうだ
しかし、悲しいかなその『ハー!』は虫が鳴くくらい小さなハーだった。
先生もその弱々しい『ハー!』に、つい微笑んでしまうほどだったらしい
次はお注射だが、もしものことを考え、おにゃじがグレの体をそっと持って・・・
グレは暴れることなく、いつもの様にされるがまま・・・
愛しいグレである・・・が、そんな怖がっていたグレどころではなかった俺!
そう目まぐるしく動く世間が・・・
俺達はさっさとバックに詰められ
年中行事化したお注射デーは終了となった
この日からすぐ・・・ネットニュースで大変なニュースを見つけた
【6月28日 AFP】東京電力(TEPCO)は27日、福島第1原子力発電所1号機の地下で、毎時1万300ミリシーベルトという記録的な放射線量を計測したと発表した。
地下の天井の配管の穴から内視鏡と線量計を入れて調べたところ、地下にたまっていた汚染水の上でこの線量を記録したという。
同原発2号機と3号機で記録された線量の10倍にあたり、わずか20秒で事故収束作業員の年間被曝量の上限に達する水準。2、3号機と比べ原子炉内の核燃料の状態が悪いためとみられる。
人間が浴びれば数分で体調を崩し、短時間で死亡する非常に高い線量だ。東京電力は、作業員がこの場所に入って作業することは不可能で、解体作業にはロボットを使う必要があるとしている。
俺達は家猫だが、一応病気をしないよう予防注射をする
しかし、被曝予防のお注射はないようだ
もう12歳の俺
俺が20歳まで生きたとしても、まだ先の先まで福島原発の作業は続くらしい
いや、続くことを願う・・・続かなくなった日、その時には、それが何を意味するのかちょっと考えれば皆わかる。
俺には凄いニュースと感じても、人間の世界ではTVのニュースにもならない
先日の病院の窓の外の風景は、生活を大切にするために命を忘れた人間の世界だったのだ・・・
追伸・・・
おにゃじの実家は茨城なのだが、放射線量が上がっているという情報があった
するとバキが他人事の様に
“重機でバキバキ四号機建屋の上の方を解体してて・・・”
のニュースを教えてくれた
嫁として、夫の実家が心配ではないのだろうか?