1月23日・・・俺は久しぶりの亜細亜グラウンドにいた
噂の亜細亜大の練習を見学に♪
俺 ガス
東都大学野球で、必ず“厳しい!”とよく耳にするのが亜細亜大と東洋大・・・
(東都1部と2部は、どこもそれなりに厳しい練習を行なっていると思う)
この日、“厳しい!”と言われる亜細亜大の練習を見にいった
そうは言っても、寒さも手伝ってユルユルと自宅を出発
何度か乗り継ぎ・・・高い建物はほとんどなく、田畑が広がる自然いっぱいの駅で降りた
そして、少々歩き、亜細亜大に到着したのは12時
門からグラウンドに向かうと、ユニを着た選手が駆け足で寮の方へと向かっていた
すれ違う選手達は、全員立ち止まり、両腕を体の横に真っ直ぐ伸ばし、笑顔できっちりとした姿勢で頭をさげ挨拶してくれた。
駒大もそうだったが、亜大も気持ちの良い挨拶をしてくれ、俺はちょっぴり恥ずかしかったが、俺なりに挨拶をきちっと返そうと頑張って“こんにちは!”って・・・
1塁側には近所の亜細亜ファンおじさん達と、見学の中学生がいた
俺達は3塁側の席に・・・
誰もいない球場
中堅120M・両翼105Mの広さである
内野は当然土!
スタンド横にナイター設備があった
ただ、高さ・角度からして内野を照らす感じである
そんなナイター設備をみて、一緒に来ていたバキ曰く
『外野もつけないと・・・だから、内野ばっかり上手くなっちゃうんじゃん!』
と、文句を言いたいのか褒めたいのか?
ブルペンの方から声がする
覗いてみると東浜くんが木の間から望めた
東浜くんの隣には、ロッテの山本徹矢投手の同級生だった松田くんが監督さんの指導を受けていた
カメラを向けるとバキが荒々しく
『ガス、あんまり撮らないで!見せたくないの、投手は~!』
と言ってきた
俺(あんたは関係者か~?あんたみたいに亜細亜はそんな姑息じゃないよ~)
と思いながらも、俺も大好きな東浜くんを隠しておきたい気持ちになったのは確かだった。
野手はみんなお昼で寮に戻っていったが、12時15分を回っても東浜くんと松田くんは投げ込みを・・・
そしてキャッチー2人をお昼に行かせ、投手2人でキャッチボール
キャッチボールとは言っても、正式名はわからないが凄かった!
マウンドに東浜くん、キャッチーの位置辺りに松田くんがおり、大きく両足を開いて地面から足を離さない状態で相手に速い送球をする
これを繰り返すのだが、短時間で疲れるらしく途中で上ずってくる・・・そこで監督さんから注意が入り、気合で再び投げ込む
そしてやっと終了・・・
監督さんが引き上げる時のこと
1塁側で見学していた中学生に『寒くなってくるから、気をつけて・・・ちゃんと着てなさい』ってことを言った
しかし、その子達は監督さんをただ見つめるだけで何の返事もしなかった
すると『聞こえないのか?』と注意
うやむやな小さな返事が返ってきた
監督さん『聞こえてるのか?しっかり返事をしなさい!』と・・・
子供達は、みんな監督さんに対し真っ直ぐ姿勢を正し
『ハイ!』
と、グラウンドに響く声で答えた
監督さんはすかさず
『やれば出来るじゃないか♪』
と、優しく褒め去っていった・・・
12時45分頃、選手が徐々にグラウンドへ戻ってきた
みんな当然なのだろうが走って移動する
その姿を捉えた時、なぜか心臓がバクバクしてきた
今から行なわれようとする何かに対し、噂通りなのかそれとも・・・不安と期待が入り混じった複雑な思いが湧いて来た
全員おしゃべりをすることもなく、淡々と準備に取り掛かっていた
水撒きもしていた
適度な良い具合の水撒きである
おっ、ネットを運んでいるのは、右投手のカットが上手い新2年生の福呂くんではないか♪
1年からベンチ入りしている亜細亜の特攻隊
いつしか大人数になっていた
指示を静かに確認
亜細亜といえば、凄い声が飛び交うイメージだが、球場に到着してからこの準備まで、声という声は挨拶くらいしか耳にしていない。
大きな声を出さなくとも、みんな静かに私語もなく聞くので、指示の声も俺には届いていなかったほどだ
そして1時・・・
グラウンド中に凄まじい掛け声が飛び交い、ノックでの練習が開始された
その時バッテリー陣は
遠くで何やら?
練習が開始されていた
1時半頃、ブルペンを覗くと、最初に東浜くんと松田くんがピッチング練習後に行なっていたハードなキャッチボールが行なわれていた
バキの目を盗んで“カシャ!”
両足を開き、足は地面から離さず、下半身を固定させ強く投げ込む
グラウンドでは今まで見たことのない練習が行なわれていた
1時半頃、再びブルペンを覗くと
3人が投球練習
野手陣は1時から2時15分過ぎまでノック
2時半から打撃練習・・・
野手の練習の模様は次回
捕球の技術や、送球のテンポなど・・・耳ダンボで聞いっちゃった~♪